将棋の館−盤上のドラマ−棋界最強者列伝/宿願の打倒中原!

宿願の打倒中原!

第20期王位戦七番勝負−VS中原戦

第20期王位戦七番勝負第七局


    挑んでも挑んでも叩きつけられた。対中原八度目の挑戦は昭和58年(1983年)。3−3
と星を分けいよいよ最終局。
 図は中原が△48竜と銀を取ったところ。この手は△79銀以下の詰めろになっているので、以下
▲48同角△58と▲61飛△41桂▲59歩△48と、で後手勝ちと控え室は結論。またして打倒
中原ならずか・・・

  ▲67金寄△99銀▲77玉△78竜▲同玉△76歩▲61飛△41桂▲68金以下、米長勝ち

 取れる竜を取らず、わずか1分で▲67金寄。
 ”不思議な手を指されて、わけがわからなくなった。”と中原。
 米長の絶妙手が中原の悪手を誘う。66分考えた△99銀が敗着。かわりに△79銀なら依然難解
な勝負だったそうだ。
(△79銀▲77玉△78竜▲同玉△76歩▲61飛△41桂▲76馬△88銀打▲86歩△38竜
 ▲68歩△58竜)
 中原、このあとも懸命に攻めるが、米長玉は捕まらない。
 こうしてついに八度目の対決で、米長は中原からタイトルを奪った。この勝利のあと、何度か中原に
タイトル戦で勝ち、また他の棋士とのタイトル戦でも勝つようになった。米長の棋士人生において、
大きな意味のある一番だったと思う。
 これは余談だが、後日師匠の佐瀬九段に、”今回は良くやった!しかしあの▲98香(結局穴熊に入
ることは出来なかった)は感心せんぞ。”と小言をもらったとき米長は、
 ”いえ、先生、違うんです。あそこ(99)に銀を打たせるための香上がりだったんです。”
とやり返して師弟ともに爆笑となったそうだ。
 打倒中原を果たし、師弟ともに喜びにひたっている姿が目に浮かぶようなエピソードだ。





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